地球・惑星科学シリーズ
2014年3月17日 09:25
地球の中心に大量の水素!!
地球はいつ、どうやって生まれたの?
今から約46億年前、宇宙に浮かぶたくさんの小さな惑星がぶつかったりくっついたりしながしだいに大きくなって出来たのが地球なのじゃ。
生まれたばかりのときは、衝突した時の大きなエネルギーが熱になり、地面の温度が1000度をこえ、岩石が溶けたマグマの海におおわれていた。
地球が現在の大きさぐらいになると、惑星や隕石の衝突も減り地面の温度が徐々に下がり始め、大気中の水蒸気が大量の雨を降らせた。こうして誕生したのが海なのじゃ。
地球は何からできているの?
地球の中は、ちょうど「半熟たまご」のようなイメージ!!
ゆでたまごの殻の部分が「地殻」、白身が「マントル」、黄身が「核」と呼ばれておる。
地殻とマントルは岩石、核は内核(固体の鉄合金)と外核(溶けた鉄合金)からできているのじゃ。核の温度はおよそ5000°Cもあるぞ!!
熱くドロドロに溶けた地球では、油と水が分離するように、重い鉄が中心に沈み、軽いマグマが上に残って分離した。その後、地球は冷えて、地殻とマントルは固まった。
したがって地球はほとんどが岩石と金属からできておるのじゃ。
地球の中心はどうなってるの?
地球中心までの深さは、6400キロ。その場所の気圧は364万気圧で5000°Cという高温・高圧の世界になっておる。地上は、1気圧だから想像もできないであろう。
どうやって調べたの?
地球の内部がどうなっているのか知りたくても実際にのぞきみることもできない、穴を掘っても手に入れられるのは地殻のところまで・・・そこで、東京工業大学 廣瀬敬教授のグループは、「ダイヤモンドアンビルセル」という地球内部と同じ温度と圧力をつくれる装置を使って人工的に合成したマントル物質にレーザーを当て加熱し、マントル物質が何度で溶け始めるかを調べたのじゃ。
どんなことがわかったの?
その結果、マントル物質の溶ける温度は、外核の近くでは約3300°Cと判明した。
実際のマントルは溶けていないため外核最上部は3300°C以下になる。しかし、外核は液体であるため、3300°Cよりも低い温度で溶けている事になる。純粋な鉄が溶ける温度は3900°Cであるが、それよりも600°C近くも温度が低いことになる。このように溶ける温度がさがるのは、不純物として水素が含まれているからと考えられるのじゃ。計算から外核の中には水素が約0.6%含まれていることが分かり、水に換算すると今の海水の約80倍の量になるそうだ!!
水素がどうして入ったの?
マグマの海に覆われていた頃、惑星や隕石の衝突により鉄の粒が落ちて、そこで化学反応を起こし水素を取り込みつつ沈んでいき、核に到達したと考えられているのじゃ。大量の水素が核に取り込まれたことにより、地表に残されたわずかな水が海と陸地をつくり生命を生み出す基盤が作りだされた可能性があるそうだ。
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2014年3月17日 09:25