エネルギー・環境シリーズ
2011年2月24日 10:57
ポ:こんにちは。ボク『ポリマー型リチウムイオン電池』です。栗男君、ボクのこと知ってる?
栗:ごめんね。あんまりくわしいことは知らないんだ。
ポ:ボクはちっちゃくて軽くて丈夫でパワフルなスーパー電池なんだよ。
栗:かっこいいね!もっとくわしく教えてよ!!
ポ:まずはボクのしくみから紹介するよ。
ボクの正電極(プラス)は、"プルシャンブルー類似体"っていう材料(ポリマー)が使われているんだ。このポリマーがジャングルジムのような構造を形成しているんだ。ボクは、そのジャングルジムにリチウムイオン(プラス)を移動させることによって放電、負電極(マイナス)に移動させることによって充電することができるんだよ。
ポ:ここまでは、わかっていたんだ。でもね、なぜ、『ポリマー型リチウムイオン電池』が丈夫なのかは、くわしくはわかってなかったんだ。
栗:ジャングルジムにヒミツがありそうだね(キラリッ)
ポ:そう!!栗男君さえてるねぇ。
このジャングルジムみたいな"プルシャンブルー類似体"の構造をくわしく調べたい!!と、筑波大学の守友先生の研究グループは、スプリング8(エイト)の明るい光を使って見てみたんだ。
するとわかったんだよ!ジャングルジムのヒミツが!丈夫さのヒミツがっ!!
このジャングルジムの中に"プルシャンブルー類似体"の結合に関係する電子が広がっていたんだよ。この広がった電子が、ジャングルジムのつっかえ棒になっている様子を見ることができたんだ。
だから、リチウムイオンが何回出入りしてもジャングルジムはこわれずに、放電・充電を繰り返すことができたんだね。
栗:電子がジャングルジムのつっかえ棒か〜。力もちだったんだね。
ポ:『ポリマー型リチウムイオン電池』は、今主流の『リチウムイオン電池』より薄くて柔らかい素材で作ることができるし、しかも丈夫!!となれば、いろんなところで大活躍するんじゃないかってとっても期待されているんだよ。
栗:どんなかたちでボクたちの周りに登場するんだろう。楽しみだね!!
エネルギー・環境シリーズ
2011年2月24日 10:57